「ちゃんと話し合えば分かってもらえるはず」
「冷静に説明すれば、いつか伝わるかもしれない」
モラハラの関係にいると、
多くの人がこの期待を手放せずにいます。
でも現実には、
何度話しても噛み合わない。
説明すればするほど、苦しくなる。
気づけば、自分だけが責められている。
それは、あなたの伝え方が悪いからではありません。
話し合いが成立しない構造の中にいるからです。
話し合いが成立するために必要な前提
本来、話し合いが成立するためには、
最低限、次の前提が必要です。
・対等な立場であること
・相手の話を聞く意思があること
・違いを調整しようとする姿勢があること
これは、特別な条件ではありません。
人と人が話し合ううえでの、基本です。
しかし、モラハラの関係では、
この前提が最初から崩れています。
モラハラ関係では「上下」が先に決まっている
モラハラの関係では、
話し合いの前に、すでに役割が固定されています。
・相手は「評価する側」
・こちらは「説明する側」
この時点で、
対等な話し合いは成立しません。
あなたが何を言っても、
それは「意見」ではなく
**「弁解」や「言い訳」**として扱われます。
話し合いが「審問」になる理由
モラハラの関係で話し合いを始めると、
いつの間にか流れがこうなります。
・なぜそうしたのか説明させられる
・感情を細かく詰められる
・言葉尻を取られる
・結論が「あなたが悪い」で終わる
これは話し合いではありません。
審問です。
相手は、理解しようとしているのではなく、
自分が正しい位置に戻るための材料を集めているだけです。
どれだけ冷静でも、構造は変わらない
「感情的にならなければいい」
「もっと落ち着いて話せばいい」
そう思って、
必死に冷静さを保つ人も多い。
でも、どれだけ冷静でも、
構造が変わらなければ結果は同じです。
・冷静=逃げていると言われる
・説明=言い訳と言われる
・沈黙=反省していないと言われる
どの選択肢を取っても、
責められる位置からは出られません。
話し合いが成立しない本当の理由
話し合いが成立しない最大の理由は、
**相手が「変わる必要を感じていない」**からです。
関係の中で、
・不機嫌になれば通る
・責めれば相手が折れる
・無視すれば空気を支配できる
こうした成功体験が積み重なっていると、
話し合う必要がありません。
むしろ、
話し合いは「支配が揺らぐ場」になるため、
避けられるか、ねじ曲げられます。
話し合いを続けるほど起きること
話し合いを重ねるほど、
多くの人がこうなっていきます。
・自分の感覚を疑う
・何が正しいか分からなくなる
・説明がどんどん長くなる
・疲れて何も言えなくなる
これは、あなたが弱いからではありません。
構造的に消耗させられている状態です。
話し合いをやめる=負け、ではない
ここで大事なことを伝えます。
話し合いをやめることは、
逃げでも、負けでもありません。
話し合いが成立しない関係で、
話し合いを続けること自体が、
自分を削る行為になることがあります。
だからこそ、
距離を取る
反応を減らす
境界線を引く
こうした選択が、
現実的な対応になります。
話し合いが成立しないと気づいたとき
もしあなたが、
「何度やっても無理だ」と感じているなら、
それは諦めではありません。
状況を正しく理解した結果です。
成立しない話し合いに、
これ以上エネルギーを使わなくていい。
その力は、
自分を守るために使っていい。
最後に
モラハラ関係で
話し合いが成立しないのは、
あなたの伝え方の問題ではありません。
構造の問題です。
分かり合えなかったのではなく、
分かり合う前提が存在していなかった。
そう理解できたとき、
自分を責める必要はなくなります。
話し合いが成立しないと分かったあと、
多くの人が次に悩むのは「では、どう距離を取るか」です。
感情を使わずに関係から距離を取る方法については、
こちらの記事で整理しています



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