モラハラの関係で、
距離を取ろうとしたとき。
反応を減らし、説明をやめ、
少しずつ自分を守り始めたとき。
多くの人が、
ここで戸惑います。
「急に優しくなった」
「前みたいに話しかけてくる」
「反省してるように見える」
「やっぱり考えすぎだったのかな」
この現象を、
揺り戻しと呼びます。
揺り戻しは、
偶然でも、奇跡でもありません。
モラハラの構造の中で、
とてもよく起きる反応です。
揺り戻しは「改善」ではない
まず一番大事なことを伝えます。
相手が急に優しくなったからといって、
それは関係が改善したサインとは限りません。
むしろ、
これまで効いていたやり方が通用しなくなったときに起きる反応
であることが多いのです。
・不機嫌にしても反応しない
・説明しなくなった
・機嫌を取らなくなった
・距離を取られた
こうした変化に、
相手ははっきりとした違和感を覚えます。
「何かがおかしい」
「今までと違う」
その結果、
次に選ばれる手段が「優しさ」です。
優しさが戻るタイミングには理由がある
揺り戻しが起きるタイミングには、
共通点があります。
・あなたが距離を取り始めた
・反論しなくなった
・感情を見せなくなった
・相手の支配が効かなくなった
つまり、
主導権が揺らいだときです。
相手は、
自分が上に立てていた関係が崩れそうになると、
別の方法で関係をつなぎ止めようとします。
それが、
優しさや気遣い、反省のように見える行動です。
揺り戻しの優しさは「選択的」
揺り戻しで現れる優しさには、
特徴があります。
・こちらが距離を取ったときだけ現れる
・こちらが戻ると消える
・根本的な話し合いは避けられる
・責任の所在は曖昧なまま
一時的に穏やかでも、
構造そのものは変わっていません。
上下関係
空気の支配
説明させる流れ
それらが整理されないまま、
表面だけが柔らかくなる。
これが、揺り戻しの正体です。
なぜ揺り戻しは心を揺らすのか
揺り戻しが一番つらいのは、
あなたの中にある「希望」を刺激するからです。
・本当は分かり合えるのかも
・変わる可能性があるのかも
・私の対応次第だったのかも
この希望は、
あなたが優しく、誠実だから生まれます。
でも、
その希望が何度も裏切られることで、
判断はどんどん難しくなっていきます。
揺り戻しは、
相手のための行動であると同時に、
あなたの感情を揺らす力を持っています。
揺り戻しに戻らないために大切なこと
ここで、
やってほしいことがあります。
それは、
行動ではなく、構造を見ることです。
・優しい言葉があったか
・態度が一時的に変わったか
ではなく、
・上下関係は変わったか
・話し合いは対等か
・感情を使わずに済んでいるか
ここを見る。
もし、
あなたが再び説明役に戻っていたり、
気持ちを分かってもらおうとしていたら、
構造は変わっていません。
揺り戻しのあとに起きやすいこと
揺り戻しに応じて距離を縮めると、
多くの場合、
次はより強い形で元に戻ります。
・前よりきつくなる
・不機嫌の頻度が増える
・責めが早くなる
これは、
「前のやり方に戻したい」という無意識の調整です。
あなたが悪いわけではありません。
構造が、そう動くのです。
揺り戻しは「通過点」
揺り戻しが起きたということは、
あなたの距離の取り方が、
確かに影響を与えているということでもあります。
効いていなければ、
揺り戻しは起きません。
だから、
怖がらなくていい。
戻る必要も、
答えを出す必要もありません。
ただ、
「これは揺り戻しだ」と知っておくだけで、
巻き込まれ方は大きく変わります。
今日は判断しなくていい
揺り戻しの中にいると、
判断力は揺さぶられます。
だからこそ、
今日、決めなくていい。
・距離を戻さなくていい
・説明しなくていい
・期待しなくていい
あなたは、
もう一度同じ場所に戻る必要はありません。
最後に
揺り戻しは、
関係が良くなった証拠ではありません。
構造が変わり始めたときに起きる、
自然な反応です。
あなたが感じている違和感は、
間違っていません。
距離を取ることは、
冷たさではなく、
自分を守る選択です。
今日は、
それを知っているだけで十分です。
揺り戻しのあと、
次に悩みやすいのが「境界線を引き続けること」です。
距離を保つ現実については、
こちらの記事で整理しています。



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