私たちは再婚です。
一緒に暮らし始めて、私が家族の晩ご飯を作るようになった頃から、少しずつ気になることが出てきました。
そのひとつが、ご飯前のお菓子でした。
ものすごく大きな問題に聞こえる話ではないと思います。
夫婦で子育てをしていれば、
「それくらいええやん」
「いや、私はやめてほしい」
そんな意見の違いくらい、どこの家庭にもあると思います。
でも私にとってしんどかったのは、お菓子そのものだけではありませんでした。
「やめてほしい」と何度伝えても、毎日のように同じことが繰り返されること。
そしてそのうち、私自身が言うことを諦めていったことでした。
私は一人で、晩ご飯を急いで作っていた
夕方。
私は一人で、家族の晩ご飯を作っています。
子どもがお腹を空かせていたら、
「もうちょっと待ってな」
「もうすぐご飯やからな」
と言いながら、できるだけ早く食卓に出せるように準備する。
子どもがお菓子を欲しがっても、
「ご飯前やから、今は我慢な」
そう言っていました。
特別厳しくしたかったわけではありません。
ご飯前にお菓子をたくさん食べれば、お腹がいっぱいになって晩ご飯が入らなくなる。
せっかく作ったご飯を残すことにもなる。
だから、先にご飯を食べよう。
私の中では、それだけの話でした。
その横で、ポテチの袋が開く
そんなふうに私が晩ご飯を作っている横で、夫はお酒を飲み始めます。
そして、
バリッ。
お菓子の袋を開ける。
ポテトチップスなどのおつまみを、ご飯ができる前に食べ始めるんです。
夫が自分で食べるだけなら、まだ大人同士の話だったのかもしれません。
でも、そのお菓子を子どもにもあげる。
私はさっきまで子どもに、
「ご飯まで我慢な」
と言っていたところです。
だから、
「ご飯前やから、子どもにはやらんといて」
と伝えました。
「ええやん別に」
すると返ってくるのは、
「ええやん別に」
というような言葉でした。
「ちょっとくらいええやん」
「一口だけやん」
そんな感覚だったのだと思います。
もちろん、一口のお菓子を食べたからといって、それだけで何か大変なことが起きるわけではありません。
私だって、毎回絶対に一口もダメと言いたかったわけではありません。
時々なら、
「ちょっとだけな」
で済むこともあります。
でも、それが毎日のようになると話は変わってきます。
もちろん、お菓子を一口食べること自体が大問題だったわけではありません。
私がしんどかったのは、「夕食前だからやめてほしい」と理由まで伝えているのに、そのたびに「ちょっとぐらい」「別にええやん」と小さなこととして扱われることでした。
相手が困っていることや問題の大きさを「大したことない」「それくらい」と小さく扱うことについては、モラハラ用語|ミニマイゼーションとは?|「大したことない」で終わらせてくる心理でも解説しています。
「なんでパパはええの?」になる
何より困ったのは、夫自身が子どもの前で食べていることでした。
私が子どもに、
「ご飯前やからあかんで」
と言っても、その横で夫が普通に食べている。
しかも夫から、
「ええやん別に」
と言われる。
そうなると当然、
「なんでパパはええの?」
となります。
私も言いにくくなります。
子どもだけに我慢させながら、大人は横でポテトチップスを食べている。
それでは、私が子どもに言っていることにも説得力がなくなってしまいます。
結局、ご飯を残す
そして実際に、お菓子を食べたあとには、
「もうお腹いっぱい」
となる。
晩ご飯が残ります。
私はその少し前まで、一人で急いでご飯を作っていました。
お腹を空かせていると思って、早く食べさせようとしていた。
それなのに、その横でお菓子を食べて、お腹がいっぱいになって、作ったご飯が残る。
私はそれが嫌でした。
だからまた、
「ご飯前はやめてほしい」
と伝えます。
でも、また同じことが起きる。
一回のお菓子の話ではなかった
この出来事だけを切り取れば、
「ポテチくらいで」
と思う人もいるかもしれません。
夫婦で食事や子育てについて考え方が違うことだってあります。
だから私は、
「ご飯前にお菓子を食べる人=悪い人」
と言いたいわけではありません。
問題だったのは、そこではありませんでした。
私が、なぜやめてほしいのかを伝えている。
一度だけではなく、何度も伝えている。
それでも同じことが続く。
そしてそのたびに、私がまた言わなければならない。
私はだんだん、「お菓子を止める人」になっていきました。
私は「うるさい人」になりたかったわけじゃない
本当は、毎日同じことなんて言いたくありません。
「もうすぐご飯やで」
「お菓子やめて」
「子どもにもあげんといて」
何度も何度も言いたいわけではない。
でも、一度言ってもまた起きる。
だから、また言う。
また起きる。
また言う。
そうしているうちに、外から見れば、
妻ばかりが細かいことを言っているように見える。
でも私は、最初から何度も言いたかったわけではありません。
一度では終わらないから、何度も言う人になっていっただけでした。
そして少しずつ、「もうええわ」になる
最初の頃は、ちゃんと言っていました。
「ご飯前やからやめて」
「今食べたらご飯入らへんやん」
「子どもにもあげんといて」
でも、何度言っても同じことが続く。
すると、そのうち思うようになります。
「もう言っても一緒やな」
言えば空気が悪くなる。
言っても「ええやん別に」と返される。
それでもまた同じことが起きる。
だったら、もう言わん方が楽。
そうやって私は、少しずつ口を出さなくなっていきました。
最初から私は、何も言わなかったわけではありません。
何度も伝えて、それでも同じことが続いた結果、「もう言っても一緒」と思うようになりました。
何度伝えても同じことが繰り返されるとき、「もっと上手に説明すれば分かってもらえるはず」と考え続けてしまうことがあります。
そんなときに一度考えてほしいことを、何度言っても無駄な人|「伝わっていない」のではなく、伝わっているのに変わらない理由で詳しく書いています。
「妻が話さなくなった」の前には、何度も話していた時間がある
今になって思うことがあります。
妻が何も言わなくなったところだけを見ると、
「何を考えているのか分からない」
「急に何も言わなくなった」
「無視される」
そんなふうに見えることもあるのかもしれません。
でも、その前に、何度も同じことを伝えていた時期があることもあります。
私は最初から黙っていたわけではありません。
むしろ、何度も言っていました。
「ご飯前やから。」
たったそれだけのことを、何度も。
そして、何度言っても変わらない経験を繰り返すうちに、
言いたいことがなくなったのではなく、言うことを諦めていきました。
①では「一緒に行きたい」を言わなくなった
前回の体験談では、家族で公園へ行きたかった私が、何度か誘った末に、夫を誘うことそのものをやめていった話を書きました。
妻が話さなくなった理由|体験談①「一緒に行きたい」と言っただけだった
①では、
「一緒に行きたい」を言わなくなった。
そして今回の②では、
「やめてほしい」を言わなくなっていった。
こうやって振り返ると、私はある日突然、夫と話さなくなったわけではありませんでした。
「これはもう言わんとこ」
「これも言っても一緒やな」
そんな小さな諦めが、一つずつ増えていったのだと思います。
これは、私が夫に何かを言わなくなっていった、小さな理由のひとつです。
「妻が話さなくなった理由|体験談」について
このシリーズでは、TikTok・YouTubeの「妻が話さなくなった理由」で紹介している実際の出来事をもとに、短い動画だけでは伝えきれなかった背景や、そのとき私が何を感じていたのかを振り返っています。
一つだけを見れば、よくある夫婦喧嘩や小さな価値観の違いに見える出来事もあります。
だから、一つの出来事だけで誰かを決めつけるために書いているわけではありません。
私が書き残したいのは、小さな出来事が積み重なったとき、私はどう変わっていったのかということです。
動画でも「妻が話さなくなった理由」を発信しています
このシリーズは、TikTok・YouTubeでも短い動画で発信しています。



コメント