話し合いの目的が違う。|あなたは解決、相手は支配

モラハラの構造・種類

話し合いが終わるたび、疲れ切っていませんか?

「ちゃんと話し合えば分かり合える。」

そう信じて、何度も話し合いをしてきた人は少なくありません。

本当は喧嘩がしたいわけではない。

責めたいわけでもない。

ただ、お互いに納得できる答えを見つけたかった。

それだけなのに、気付けばまた言い合いになっている。

話し合いが終わる頃には、何も解決していない。

残るのは疲労感だけ。

そんな経験はありませんか?

もし毎回そうなるなら、それは「話し合いが下手」だからではないかもしれません。

話し合いの目的そのものが、お互いで違っている可能性があります。


同じテーブルについていても、見ているゴールが違う

あなたは何のために話し合いをしていますか?

おそらく、多くの人はこう答えるでしょう。

  • 誤解を解きたい。
  • 気持ちを分かってほしい。
  • 同じことを繰り返したくない。
  • これからどうすればいいかを一緒に考えたい。

つまり、「解決」が目的です。

ところが、相手の目的が違っていたらどうでしょう。

  • 自分が悪くないことを証明したい。
  • 責任を認めたくない。
  • 相手より優位に立ちたい。
  • 言い負かしたい。
  • 支配する立場を守りたい。

この場合、話し合いは最初から噛み合いません。

あなたはゴールへ向かって歩いています。

でも相手は、ゴールへ向かう気がありません。

ゴールを動かし続けたり、違う競技を始めたり、勝敗そのものを目的にしているからです。


だから「話せば分かる」が通用しない

健全な人間関係では、「話せば分かる」は成り立ちます。

お互いに解決したいという目的が同じだからです。

でも、目的が違う相手には通用しません。

あなたが説明すればするほど、相手は反論の材料を探します。

あなたが歩み寄れば、「自分が勝っている」と感じるかもしれません。

あなたが謝れば、それを「自分が正しかった証拠」と受け取ることもあります。

つまり、同じ会話をしていても、受け取っている意味が違うのです。

だから、何時間話しても平行線になります。


話し合いではなく、「勝負」になっていませんか?

話し合いの途中で、こんなことはありませんか?

  • 本題より「誰が悪いか」の話になる。
  • 言い返せなくなった方が負けになる。
  • 謝った方が負けになる。
  • 相手を黙らせた方が勝ちになる。

もしそうなら、それは話し合いではありません。

勝負です。

そして勝負には、勝者と敗者が必要です。

だから相手は、本題を解決するよりも、自分が勝つことを優先します。

ここで初めて、これまで紹介してきた心理操作が使われ始めます。

本題をそらす。

質問を繰り返す。

言い方を責める。

立場を逆転させる。

どれも「解決」のためではありません。

勝つためです。


あなたは「話し合い」をしている。相手は「支配」をしている。

ここが、一番大きなすれ違いです。

あなたは、二人で問題を解決したい。

相手は、自分の立場を守りたい。

あなたは、「どうしたら良くなるかな」と考えている。

相手は、「どうしたら自分が負けずに済むかな」と考えている。

この違いに気付かない限り、「もっと話せば分かるはず」と何度も話し合いを繰り返してしまいます。

でも、その話し合いが終わるたびに疲れ切るなら、一度立ち止まって考えてみてください。

同じ話し合いをしているつもりでも、目的は本当に同じでしょうか。

あなたは解決を目指しています。

相手は、何を目指していますか?

勝ちたい人は、解決すると困ります

話し合いの目的が「解決」なら、お互いに歩み寄ることができます。

自分にも悪かったところがあれば認める。

相手の話も聞く。

次はどうすればいいかを一緒に考える。

これが本来の話し合いです。

でも、目的が「勝つこと」なら話は変わります。

自分が悪いと認めた瞬間、「負けた」と感じてしまうからです。

だから、責任を認めません。

謝りません。

話をすり替えます。

言い訳をします。

相手の欠点を探します。

どれも解決するためではありません。

自分が負けないためです。


だから心理操作が始まります

もし相手が素直に話し合えば、自分の責任が見えてしまいます。

それを避けるために、さまざまな心理操作が使われます。

説明すると、その説明が攻撃材料になる。

詳しくは、モラハラ用語|JADE(ジェイド)とは?|あなたの説明は、相手の攻撃材料。をご覧ください。

質問ばかりで話が進まないなら、モラハラ用語|シーライオニングとは?|質問で相手を追い詰める心理が起きているかもしれません。

本題が別の話へ変わるなら、モラハラ用語|ディフレクションとは?|責任のかかる話から逃げる心理

最後にあなたが悪者になるなら、モラハラ用語|DARVOとは?|なぜ被害者と加害者が逆転してしまうのか

一つではありません。

目的が「勝つこと」になると、必要に応じて心理操作が組み合わされていきます。

だから、一回の話し合いで何種類もの心理操作が起こることも珍しくありません。

詳しくは、モラハラは、ひとつじゃない。|あなたは何重にも操られているでも解説しています。


あなたは、何度もルールを守ってきました

相手が怒らないように言葉を選ぶ。

感情的にならないように我慢する。

分かってもらえるように丁寧に説明する。

本題から逸れたら、何度も話を戻そうとする。

それでも話し合いにならない。

その理由は、あなたの努力が足りないからではありません。

あなたは話し合いのルールを守っています。

でも相手は、勝負のルールで話しているのです。

同じ場所にいても、違うゲームをしている。

だから、どれだけ頑張っても噛み合いません。


「勝つ人」と「解決する人」は違います

話し合いで勝つことと、問題を解決することは同じではありません。

相手を黙らせても、問題は残ります。

言い負かしても、信頼は生まれません。

謝らせても、本当の理解にはつながりません

コメント

タイトルとURLをコピーしました